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MLBその後

前回のエントリーのWBCのLiveに関してのクレームですが、なんとカスタマーサービスへの電話の直後に返金されていました。意外と物わかり良いじゃんMLB。やっぱりアメリカ、何事も交渉ですね。
# by KtomoSFD | 2006-04-16 14:28 | Stanford Life

WBC

感動をくれたWRC、日本人としてアメリカでがんばる勇気をくれたイチロー。素晴らしかったです。なのに決勝戦を見ることができなかった… 

うちはESPNを見るために必要なComcastの契約(standard)をしていないので、WBCを見ることはできませんでした。ところが、MLBのWRCのサイトを見るとストリーミングでLiveが見れる!との広告が。韓国との三戦目の六回の裏に意を決して申し込んで、その試合は応援しまくりました。さてその後…なんと決勝戦が何度アクセスしても見ることができません。なんと、アメリカ、日本等の国では見ることが出いないとの警告が出るではありませんか!恐らくクレジットカードの情報から私のアカウントからのアクセスがブロックされたものと考えられます。

MLBよ、ダメならダメで広告にLiveなんて書いちゃいかん。大体、アメリカ国内向けに作ってるだろ、あのサイトは。あれは虚偽広告だ。

ちなみに、その場で電話して文句を言おうとしたら、サービスの時間帯にもかかわらず、サービスセンターにはつながらず(恐らくオフシーズンという理由。アホか、WBCはどうでもええんやな)。後日、キャンセルと共にRefundの請求しましたが、Approveされるまで12Business Dayかかるから、その後に電話してくれたらまた対応しますと言うことのようです。はぁ、だいぶ慣れてきたとは言え疲れる。
# by KtomoSFD | 2006-03-26 16:36 | Stanford Life

Link

すこしふやしました。
半年くらい前に約束していた方のBlogと最近PodCastでお世話になっている方のBlogです。
ついでによってみてください。恐らくLink先のほうが全然面白いでしょう(^^;
# by KtomoSFD | 2006-03-25 03:45 | Stanford Life

American Inventor

とあるPodCastで仕入れたネタですが、American InventorというReality Showが始まるらしい。ちなみにネタ元のPodCastはScience Fridayという超真面目系のNPRの番組。

全米10都市で予選をして、本選の途中で12本のネタに対して$50,000のFundを提供。その後にトップ3を決めて商品化。トップ3についてはABCでCMもながして、最終的にAmerican Inventorをきめるというもの。ものすごいハイテクを想像していたら、どうやら企画側はトイレ関係のちょっとした工夫からの製品化とかを考えているみたい(実際にアメリカで一番多く発明が生まれているのはバスルーム関係らしい)。

っていうか、サバイバー、バチュラー、スーバーナニー、アイスダンスと来て、ついにここまで来たかReality Show…
# by KtomoSFD | 2006-03-25 03:31 | Stanford Life

ちょっといい話?

先日、久々のラボミーティングでの話し。
研究を進めていく上では壁にあたり、それを乗り越えることがいかに重要かという話になった。発端は学生の一人が研究の進度が思わしくないためにテーマを変えることを決断したこと。それをボスはおかしいと感じていたらしい。彼女曰く、「良い研究を進めていく上では時として大きな障壁が行く手を阻む。でもそれを乗り越えると本当に素晴らしい研究成果が残せる。このラボでも過去に順調に壁にあたらずに学位を取った学生がいたが、私は彼は不幸だと思う。壁にあたらなかったがために、研究の一番の醍醐味を味わうことができなかった。」ちなみにその学生は今、研究ではなく、ビジネスの世界に進んでいる。

この話の最中、周りを見ていると学生もポスドクもみんなそれほど実感できていないようだった。実際自分自身、「そんなんわかっとるわ!」と反発する気持ちもあったので、話が長引くことを承知でこう質問した。「確かにその意見はわかるんだけど、自分やここにいるメンバーはどちらかというと長い間壁に苦しめられている。もし良かったらあなたの経験を話してもらえないか?」と聞くと、彼女もどうやら雰囲気を察したようで、それからしばらく次のようなことを語った。

ー彼女は3つの壁にあたった。一つめは学生の時。彼女はアセチルコリンレセプターの解析を進めていた。モノクローナル抗体の作成技術が初めて論文で出たとき、彼女はその技術を習得してナントカ自分の研究に役立てたかった。結局、指導教授の反対を押し切り、1年かけていくつかの重要な抗体を作ることができた。ところがその時になって、抗体作成用の細胞株を保存していた冷蔵庫が壊れ、全て死んでしまった。その時点で残っている抗体で学位論文としようとしたが、Committieは「再現できない実験は認められない」といわれ、結局1年かけて作り直すことに。ふたを開けてみると1年後に作り直した抗体からさらに目的のタンパク質の細かい機能を解析することができ、良い論文を書くことができた。
二つめはポスドクの時。PKCの結晶化と立体構造解析を試みていた。その頃はPKCは一種類の蛋白質と信じられていたため、彼女はとにかく純度の高いPKCを精製することに執心するしかなかった。ポスからは毎日プレッシャーをかけられ、一緒にプロジェクトを進めていた同僚は半年でしびれを切らして母国に帰ってしまった。当時PKCは単一の分子と信じられていたのだが、その後11種類もの類似蛋白質が存在していることがわかっている。もちろん、彼女のプロジェクトは成功しなかったが、その当時に必死に研究を進めた経験がその後の彼女の大きな成功につながることになった。(ちなみに、それでも2年で3報書いている。そして、モノクロ作成技術とPKCというネタを持って、わずかポスドク2年でUCSFのポジションをゲットし、3つめの壁に挑む。)
三つ目はPKCの11種類もの似たような分子種が、異なるアンカー蛋白質によって制御されているという説と、それに絡む論文のPublishの過程。非常に新しい説であったために論文がどこの雑誌からもRejectされ、結局BBRCという雑誌に苦労の末に載せることができた。様々な反論に戦ったことで、彼女は自説をさらに強固にしている。1995年のとあるカンファレンスで、初めて他の研究者が自説を事実として引用したときのことが忘れられないという。そして件の論文はその後非常に多く引用されており、彼女はこの説についてScienceにReviewを書いた。

正直言って壁と言いつつ、その成果を自慢しているようにも読めるけれど、成功の影には多くの壁がある、つまり壁があるところにこそ成功があると実感することができた。この話の最後、2人の学生が涙を流していた。1人はプロジェクトを始めたばかりで「映画を見ているようだ」と感動して、もう1人は今まさに大きな壁にぶち当たっているところで「じゃぁ私のケースはどうなるのよ」と少し途方に暮れている感じだった。

かなりデリケートな雰囲気でしたが、これは書き留めておくに値すると思ったのでエントリーしておきます。ちなみに本人の許可等は得ていませんので突然消すかも知れません。でも日本語だしOKでしょう。
# by KtomoSFD | 2006-03-19 08:14 | Bio Research