ついに…

PDL BioPharmaという会社がある。
今の会社の前身の前身であるカネボウの医薬品部門が日本で初めてとなる抗体の医薬品の候補化合物を導入した会社である。というより、自分にとっては大変お世話になったJBCのTさんがStart Upの頃から働いていた会社として印象深かった。

抗体医薬品のヒト型化の基盤技術を持つ同社は、Genentechなどとの訴訟に勝訴した後、多額のロイヤルティー収入を背景に、抗体医薬の基盤技術の自ら製薬メーカーとして開発をすることに方針転換。ここまではBiotechのサクセスモデルとしては非常に良かった話。この後、CEOの手腕が試されたわけだが、結局ここ2年ほどの間に人員を倍増して、自社ビルに引っ越してまで成長のモデルを描いたのだが、このほど経営に行き詰まりこのほどResearch部門をスピンオフさせ、手持ちの開発品も売り渡し、大型レイオフとなったらしい。

渡米直後にTさんに出会い、さらに去年はJob Applicationも考えていただけに、非常に残念。一概にデスバレーを乗り切ることだけがベンチャーの難しさではないのかも知れない。
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# by KtomoSFD | 2008-12-22 19:58 | Bio Business

ドキュメントの中で、1週間振りの帰宅が描かれている。
実際、これはある意味当時のサラリーマンでは当然だったのかもしれない。
当時のうちの住所は福岡県。父親の担当は南九州… 今ならあり得ない… うちの父親は帰らないではなく、帰れなかった。当時の父親の職場はとある中堅商社の医薬販売部門。
現実として、父親の帰宅は週末のみだったはず。でも、自分の記憶に(恐ろしいまでに)父親の記憶が居座っている。その前も(母親の話によると)11時仕事と始めで午前3時帰宅(自宅が出張所だったので、出社はそのまま顧客の元。)正直言って、自分の記憶の中に、これほど父親が居座っているのは… それだけ、父親が努力してうちに帰ってきたからに違いない。

父親の口からは会社に対する愚痴。母親の口からは父がボーナス全額を飲みに使った話。今の感覚からは、この二人がまだ結びついているのは理解できない。

でも、何かあるんだろう。自分を常に娘に結びつけてくれる、カミサンに感謝。
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# by KtomoSFD | 2008-11-01 22:44 | Kobe Life

赤塚不二夫

今、赤塚不二夫のドキュメントをやっているんですが、この人が
少女漫画→ギャグ漫画
に移ったきっかけは、「雑誌」という形態でギャグマンガを作り上げたことが、一つの転機だったことがわかる。

今の日本のBiotechもシステムの再構築が必要なんだろうなあと思っていて、実際にアイデアはあるんだけれども、そこで動いている人たちに、そんなイメージだけのことだけでは引っ張っていくことはできそうもないので… 何か良いアイデアはないでしょうか?
結局、どれだけの人間がかかわっているかである程度ややこしさは変わってくるので。
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# by KtomoSFD | 2008-11-01 21:48 | Bio Business

ノーベル賞

10月8日までに発表されている3賞(医学生理学、物理学、化学)のうち、自分にとって一番ピンと来た受賞者は、物理学の3氏でもGFPの下村氏でもなく… UCSDのRoger Tsienでした。GFPは確かにツールとして日常的に使っていたのですが、正直言ってその「タンパク質」としての発見者が日本人だったことは知りませんでした。今回日の目を浴びて嬉しい限り。ただ、Roger Tsienの受賞はひょっとすると早すぎたかもしれないという気もする。と言うのも、Rogerの受賞理由はFRETの発明だから。この原理は現在では生命現象の解明だけでなく、医薬品の開発にも用いられるようになってきており、材料もGFPから離れて様々な応用がなされている(一説にはGFPの特許を逃れるための応用という理由もある)。この技術から生み出された医薬品の数は今後どんどん増えると思われるだけに、今回の受賞は非常に早期に彼の業績を評価したと言える。ちなみにノーベル財団のWebsiteの彼の写真、若すぎます。今はお金持ちになっているためか、もっと恰幅の良いおっちゃん。

そしてそして、日本人として残念なのは、同様にGFPや同様の機能のあるタンパク質を発見、改変して様々な機能を持つツールを作り上げていて、国際的な評価も高い、理研の宮脇先生が外れていること。これは一つには理研発の技術のTranslationがうまくいっていないために、技術が広まっていないことも関係しているのではないか?とも勘ぐりたくなりました。
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# by KtomoSFD | 2008-10-08 23:14 | Bio Research

私が運営にかかわっているJBCのシリコンバレーツアーのお知らせです。
今回は企画のご紹介ですが、応募は来月あたりに始める予定です。

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Japan Bio Community (JBC)では2009年3月に、3泊4日程度の日程で第1回バイオ・シリコンバレーツアーを計画しています。シリコンバレーはIT産業だけでなく、バイオテック発祥の地でもあり、GenentechやGileadなどを始めとして、世界中で最も多くのバイオ企業やベンチャーが集積している土地です。そんな中で実際に活躍している日本人研究者やビジネスパーソンたちと、インタラクティブなセミナーや座談会形式で直接会って話をすることができます。またシリコンバレーの中心にあるスタンフォード大学やバイオ企業の見学、留学中のポスドクなどとの交流・ラボツアーなども含まれる予定です。夜には上記のシリコンバレーインサイダーを囲みながら、参加者同士の懇親会も用意されます。

現在日本にいるけれどいつか海外に出てみたいという人にとっては何よりも有益な現場の生の情報が得られますし、バイオ業界の中でも人生にはこんな選択肢もあるんだということが実感できるはずです。参加が決定した方々には2ヶ月前から予習コースを用意しますので、シリコンバレーって興味はあるけど実はあまりよく知らないという方でも、万全の準備で臨んでいただけます。シリコンバレーのバイオ業界で働く人たちと直接交流し、内情を知るという点でこれ以上のものはない、そういうツアーになるはずです。

費用や詳しい日程、申し込み方法などの詳細については11月中旬に本websiteであらためてご案内する予定です。航空運賃等も高騰している折ですので、多少の心の準備と金銭的備え(?)をいただくために取り急ぎ今回ご案内します。本項を興味のありそうな方にどんどんご転送ください。新たにML配信ご希望の方は、http://j-bio.org/labels/Join%20JBC.html からご登録いただけます。学生の方、社会人の方、日本在住の方、それ以外の方、どなたでもこのツアーに興味のある方のご参加大歓迎ですが、定員は最大20名程度となる予定です。

※ 知人等から転送されて本項を読まれた方へ:
Japan Bio Community (JBC: http://j-bio.org/)は米国IRS登録の非営利団体(NPO)であること、および運営はすべてボランティアによって行われていることをご承知おき下さい。

JBCオーガナイザ−一同
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# by KtomoSFD | 2008-10-02 23:34 | JBC/LSJ

サマーバーゲンのシーズンです。
Genentechの筆頭株主で、実質的な親会社だったRocheが残りの株を買い上げて、Genentechを完全子会社化するそうです。その額、なんと$43.7B… 4兆5千億円くらい?
そして翌日はMirus Bio CorporationというRNAiの会社を$125Mで買収と発表。

イロイロと疑問は大きいですが、そもそもGenentechの社名は存続するのでしょうか?Palo AltoのRocheの研究所などはSouth Cityに統合するなどするようですが、買収金額から各Facilityの運営まで、非常に気になるニュースです。JBCのBBQでは話は出ていたんでしょうか?
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# by KtomoSFD | 2008-07-22 23:46 | Bio Business

Bueno Bueno!

帰国して7ヶ月。ようやくテレビをゲット。
この6年で状況が変わりすぎて何もかも良くわからないまま、とりあえず機種のスペックで比較検討して購入に踏み切りました。シェア争いも決着したので、ブルーレイのレコーダーも同時購入。当面は内蔵のHDへの録画で済みそうなので、ブルーレイ自体の機能はとりあえず置いておいて。

良いです。六畳二間の端と端でも、字幕もくっきりはっきり。元の画像の解像度が低いときは違和感があるのが難点ですが、今後を考えると良いと思います。型落ちの価格もあまり変わらなかったので今買うことを判断したんですが、後は電気代を考えて見る時間は制限したいのですが… 

昨日は早速大河ドラマを録画して、その後はF1を干渉。うーむ。その昔、ブームの時のF1のグッズショップでもこれほど大きな画面で見ることはなかったから、感度です。これから、がんばって芸能人や野球選手の顔を覚えていきたいです。
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# by KtomoSFD | 2008-07-22 00:02 | Kobe Life

080718 Biotech動向

ちょっとお堅めにビジネス関係の備忘録です。

日経には第一三共がSeattile Geneticsから抗体医薬の技術導入をしたということに
なっているが、BioSpaceでは一面、日本面共に情報無し。Ranbaxyとの買収交渉の進
展については載っていた。

Lonzaと協和発酵の同じく抗体技術に関する共同研究は、日経は「共同研究を始めた」
的な文章だったが、BioSpaceでは"Extend their Strategic Collaboration"となって
おり、どちらが正しいのか?

GNIがEpiCeptというアメリカの会社からウイルス性肝炎薬のアジア、オセアニア地区
での開発件を取得-子会社の上海Genomicsはともかく、GNIは開発主体の会社になりつ
つあるのだろうか?-->と思ったら、いつの間にか昨年末に創業社長が一身上の都合で
辞任、現在は中国人CEOの下でOperationが中国にシフトしていっている感じ。
(BioSpace)

そーせいが緊急避妊薬の日本でのPhase IIIを修了。(BioSpace)日経には第一三共がSeattile Geneticsから抗体医薬の技術導入をしたということに
なっているが、BioSpaceでは一面、日本面共に情報無し。Ranbaxyとの買収交渉の進
展については載っていた。

Lonzaと協和発酵の同じく抗体技術に関する共同研究は、日経は「共同研究を始めた」
的な文章だったが、BioSpaceでは"Extend their Strategic Collaboration"となって
おり、どちらが正しいのか?

GNIがEpiCeptというアメリカの会社からウイルス性肝炎薬のアジア、オセアニア地区
での開発件を取得-子会社の上海Genomicsはともかく、GNIは開発主体の会社になりつ
つあるのだろうか?-->と思ったら、いつの間にか昨年末に創業社長が一身上の都合で
辞任、現在は中国人CEOの下でOperationが中国にシフトしていっている感じ。
(BioSpace)

そーせいが緊急避妊薬の日本でのPhase IIIを修了。(BioSpace)
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# by KtomoSFD | 2008-07-21 00:09 | Bio Research

これまた少しまえになるが、再生医療つながりで。

会社の目の前にある理研の施設の中を見せてもらった。すごかった。設備も金がかかっているし、結構成果も出ている模様。自分がいたSPring-8も金はかかっていたけど、ここまで成果はなかった。ところが、それを見て思い出したのだが、大体建物の規模としては、StanfordにいたときのCCSRと隣のBeckmanをあわせたくらいの規模。(もう少し小さくてBeckmanとFairchildくらいかもしれない。)成果はそこそこ張れるくらい。でも、その後が全然違うように見える。つまりい「実用化」に関する部分は全くなさそう。Stanfordの強みはこれらの基礎の施設の真横に病院があり、MDもPhDもお互いのラボを行ったり来たりしていたので、まさにBench to bedsideの技術交流があった。基礎医学の驚くべきところは、本当にすごい成果は応用研究をすっ飛ばして、いきなり数ヶ月でも実用化に結びついたりする事だと思う。大腸菌の転写機構をやっていても、次の日には抗生物質のスクリーニングをやっているという事も考えられるわけ。理研という施設の弱い点はここだと思う。うちみたいな日本では天然記念物的な面白い会社があるのにもかかわらず、接点はほぼ皆無に近い(神戸市ががんばっているけど、実質動いていないと思う)。実現するかどうかわからないけど、神戸版JBCも面白いかと一人勝手に思っていたりして…
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# by KtomoSFD | 2008-07-16 23:30 | Bio Business

ちょっと前の記事だったので元ネタを引っ張ってこれないのですが、日本でのiPS細胞研究への期待は相当なモノのようです。
http://www.dir.co.jp/research/bio-medi/index.html

人呼んで万能細胞のiPS(induced pluripotent stem cell)は確かにScientificにすごい。Potentialもあると思う。でも、
1)日本が最先端を行っていて、アメリカが追いついてくるから急いでもっと先に行こう。
2)研究を進めるためにお金をつぎ込もう。
3)お金をつぎ込んだらすぐに新しい治療法や薬ができてハッピー!

という方向に話が進んでいるように感じる。
まず、確かに山中先生はすごいけれども、「日本が」最先端というより、「iPS研究」という最先端の領域で山中先生ががんばっているという方が正しい。山中先生自身、これまでの日本の基礎医学者には珍しく、ちゃんと臨床を、しかも外科をやっている。日本の基礎医学の伝統的な本流でもなさそう。UCSFにもラボを持っていた(いまでも?)。次にお金。これは、結局元々基礎医学研究のためにとってあった予算を40億円横滑りにしただけ。つまり、他の領域がおろそかになっています。最後に実用化についてだが、日本では基礎医学の成果を実際に商業化を進めるためのシステムが欠如している。この状況を打開するべく(私も含めて)色んな人が努力しているわけだが、上述のような予算の使い方をしているため、既にある程度進んでいる技術の実用化の部分にお金が回ってこなくなっているらしい。もしこの状況が続けば、iPS研究の成果が実際に実用化できそうになったときに、実用化のノウハウを持たない素人集団が対処せざるを得ないのではないか…? というわけで、せっかく久々に日本の科学界に出てきたハッピーなニュース、持続して日本の科学力を高めるためにも、日本の力を過信せず、名ばかりの補助ではなく本気でシステムから見直して欲しいと思う。
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# by KtomoSFD | 2008-07-16 23:12 | Bio Research