患者団体 x Discovery Service

昨日触れたCHDI、今年の1月にEvotecとの契約を延長し、3年間で最大$37.5Mの資金提供をするとの事。彼らのWebsiteによるとAMRIという別の開発企業ともアライアンスを行っているようだ。これだけの資金力がどこから来るのか? 資産家からの寄付でこれほど潤うのだろうか?
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by KtomoSFD | 2010-03-29 23:52 | Bio Business

最近、Table for Twoの小暮氏や、マザーハウスの山口氏のような社会起業家のことがよく話題に上る。その新しい感じのする肩書きが一人歩きしている感じが非常にしていたが、グロービスの堀氏が書いている文章
http://www.globis.jp/1234
を読んで、少し納得した。結局は企業を成功させる目的としては社会への利益還元の仕組みをどう作るか、という目的のために両者ともに動いているはずなので、社会起業家たるものをわざわざ定義してその枠にはめる、という作業は必要ない、というわけだ。

そこで思い出したのが、2008年に産学連携を手伝っている時に研究した一つのシステム、NPO法人の製薬企業体である。
きっかけは
Institute for One World Health
サンフランシスコにHQをおき、第三世界における治療法のない、あるいは極めて高価な薬剤しか存在せず、経済的な理由から多くの人々が命を落としている疾患に対して、治療薬の開発を行っている。彼らの仕組みの面白い所は、大学(UCバークレー)の技術を活かして安価な抗マラリア薬を開発する部分をスタートアップのバイオ企業に委託、製造し、資金面ではゲイツ財団から$42Mもの出資を引き出して事業としても仕組みを確立している所にある。同様のシステムが動いているか?ということを考えて調べてみると、CHDIというハンチントン病という難病の患者団体がBiotechに出資して化合物のスクリーニングから開発に至るバリューチェーンを製薬メーカーのごとく自前の資金を持ってコントロールしていたり、DNDiという国際組織も抗マラリア薬開発のために、研究費をだして実際の創薬を進めている。

「創薬」という作業はBiotechのベンチャー企業としての商業的な成果にばかり目がとられがちであるが、実際には「健康への奉仕」という部分での「人間(消費者)の根源の欲求」、そしてそこで働く人達の「働き甲斐」を満たしてくれる、という意味で、決してメジャーではないけれども何らかの仕組みが既に動いている事実は、日本ではあまり知られていないように感じる。このシステムでは採算性は「一人の患者に一日1ドル」という治療単価に見合う形での治療法を確立する、という方針から出発する。これは、将来的に援助団体が寄付でまかなえる価格設定であり、技術をライセンスする大学は、発展途上国向けにはロイヤルティーを要求しない契約となっている。

この仕組み、せっかくなので日本の大学発の技術も同様の仕組みに載せて、もっと貢献できるのでは無いかと思います。 まだまだ書き足りないので、続きは後日。。。
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by KtomoSFD | 2010-03-29 00:24 | Bio Business