日本のバイオ産業に足りないもの

iPSでにぎわっている昨今の日本のバイオ業界。「基礎技術こそが日本の技術立国の生命線」という名目の元、多額の研究費がつきこまれている。では、その研究費はどこから出ているのか考えている人は研究者以外には少ないと思う。この不況の中財源がそれほどあるはずがなく、結局は他の研究分野への助成金を削っているだけらしい。つまり、第二のiPSとなりうる技術の芽は減っているということではないか?との疑問も出る。もう1つ意外な噂を聞いた。大学の先生方の研究費は削れない、となると、どこから削るか?しわ寄せはより弱者、若手の研究者、つまり、ポスドクに来ているらしい。学術振興会のポスドクは年間150万円の研究費を受けることが出来る。これが、なんと削られているとの話。裏はとっていないので保障は出来ないが、事実であれば、ノーベル賞受賞者を増やすなんてことどころか、研究者の若い芽を摘んでいるとしか思えない。

ポスドクといえば、先日ストラスブールに行った際にHFSPの事務局を訪れる機会があった。自分も応募した人間として例を述べたのだが、日本からの応募者数が年々減っていて、費用の大部分を負担している日本としては大問題になっているらしい。国内で優秀なポスドクを目の前のプロジェクトのために囲っている結果、こんな結果になっているのではないだろうか?

逆に自分の関っている基礎技術からの創薬への道も、システムは出来たものの、実際には理念や組織作りばかりが先行し、成功例がまだ多くはない。そもそも、シリコンバレーのベンチャーのモデルを想定していることが多いのだが、実際を知っている人が殆どいない。ちなみに、「視察」や「取材」と称してシリコンバレーを訪問するバイオ関係者は数知れず。でも、実際にはそれぞれの立場に都合の良いようなネタを持って帰るのが現状だったようにも思える。

というわけで、基礎研究のためにも応用技術にしても、先ずは数少ない成功例を作るべく、頑張っています。論より実行!
メリークリスマス!
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by KtomoSFD | 2008-12-25 23:26 | Bio Business